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■ 「夜のピクニック」 恩田陸 作 を読みました
2005年 09月 20日 |
夜のピクニック
恩田 陸 / 新潮社

 現在、映画撮影中の「夜のピクニック」を読みました。これは、第一回本屋大賞を受賞した作品です。
 






 あらすじ(アマゾンより抜粋)
 あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。
夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。
三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。
気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍の青春小説。

 
 この小説の「歩行祭」ほど強烈ではないけれど、40キロ弱を歩き通す行事を、高校時代に私も体験しました。夜中に出発して、明け方4時から5時に校舎へ到着するその行事は、ふらふらになりながらも、体力の限界(普通の高校生だったもので^^)まで頑張った、今となっては青春時代のなつかしい思い出となっています。

 そのときの気持ちを思い出しながら読みました。
「さあいくぞ!」とのわくわくした想い、友とのおしゃべり、夜の闇の吸い込まれるような静けさ、ひとり、ふたり・・・と追い抜く(追い抜かれる)瞬間のこと、だんだんと光がやってくる朝の時、やすみたい!けれど歩き続ける(止まると動けなくなってしまう)自分との戦いなど、さまざまな想いがフィードバックされてきました。

 貴子と融の関係、二人をとりまく素敵な友人達・・・、もうすぐ受験と卒業を控えた最後の歩行祭、最後だからこその心に誓ったある想い。子ども以上大人未満のこの時期特有の姿。
 丁度、夏休みの帰省の時に気になって購入し、戻って早々に読んだので、久しぶりの故郷とともに、自分の気持ちにぴったりとマッチしました。

 今撮影されている映画、見るのが楽しみです。

 お薦め度、★★★★☆・・・ほし3.5~4.0ってところでしょうか。
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